金魚と楽しく暮らすためのBlog

お祭りで掬った小さな金魚、街角で見かけた綺麗な金魚…ふとした瞬間に、その愛らしい姿が欲しくなってしまった全ての人たちへ

閑話休題―「天然もの」のバクテリアの威力

こちらの記事で紹介した以外にも、さまざまバクテリア剤を使ってみました。でも、大概は使いにくかったりバクテリアが弱かったりと、あまりよくありませんでした。使用歴はあるのですが、よくないと感じたのでここでも紹介していません。金魚グッツはそれだけ玉石混交ということです。

金魚や鯉を室内で飼い始めてから、改めて思ったことがありました。それは生体を飼育するのに一番適しているのはやはり「天然もの」のバクテリアが住んでいる水だということです。というのも、私の実家には田舎で例のごとく池がありまして、そこには山からの新鮮な湧き水が絶え間なく流れ込んでいます。もちろん消毒用の塩素など入っていません。山水は腐葉土を通り抜け、バクテリアが始めから住んでおりますのでので栄養も環境も始めから整っています。室内飼いの弱点を見事にクリアしています。

山からの湧き水は、もともとは飲み水として引いており池に入れているのはその余りです。非常に綺麗でおいしい水ですので都会から来た親戚がよくペットボトルにたくさん詰めて持ち帰っていました(笑) そんな水なのでバクテリアは投入しなくても、池は決して濁らずにおいを放つこともありません。池の鯉の中には祖母曰く「自分が嫁いだころから既に居た固体」もおります(笑)鯉は健康のまま50年以上生きている事になりますので本当に驚きです。

あるとき、実家で二か月ほど体調の悪い金魚を養生させたことがありました。ヒレに充血がありちょっと痩せてしまっていましたが、薬を使うほどのものでもないので、実家の山水の中で健康的に回復してもらおうと思ったのです。家の中に大きめの鉢を置き、底砂と投げ込み式フィルターを設置して準備完了です。私は少し遠くに住んで居るので管理は金魚飼経験なしの弟に任せました(思い返すまでもなくほんと酷い姉)。池に流れ込む水で水替えと餌やりをしてもらい、バクテリア剤はなしでした。すると、二か月でヒレの充血もほとんど消え、こちらに戻しても健康的な姿を維持してくれるまでに回復しました。やっぱり環境ってすごく大事ですね。弟に感謝です。
その時に使ったフィルターは、引き続き私の家で使いました。バクテリア剤投入無しの水替えのみで数か月もってくれていましたが、新しい金魚を入れたときにトリートメントを十分にしなかったせいで水槽に白点病が出てしまい、それで破棄しました…それがなかったら余裕で1年以上は行けたと思います。

山水のバクテリアの働きがちょっと変わっていて、排せつ物が分解されて砂の様になった後、バラバラにならずにフワフワと綿のように固まってフィルターの底に溜まります。それは完全に無害な状態なので、フィルターが目詰まりしない限り放っておいても大乗です。フワフワが集まればそこにまたバクテリアが繁殖する環境を生み出していました。バイコムですら分解後の砂は固まることなく崩壊し、こうはならなかったです。まとまっているので掃除などの管理もしやすかったです。浄化力も強く、使っていると水槽から懐かしい庭の池のにおい(山の中の匂いと同じです)がしました。実家のバクテリアを何とかして持ち込みたい今日この頃なのです。

余談ですが、山水でなくてもバクテリア剤無しで水槽内にバクテリアを繁殖させることは可能です。水道水をたらい等に入れて外に放置するのですが、なんせ時間がかかります。でもこれでオリジナルのバクテリアが繁殖してくれます。より「天然もの」に近いものができるのではないかと思います。金魚の水づくりに慣れて来た人は一度試してみても面白いかもしれませんね。

金魚の飼育は奥深くてとても楽しいもの。可愛い金魚との生活を楽しみましょう(*^_^*)

きんぎょが にげた (福音館の幼児絵本)

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